娘と息子とちいさいお庭

子どものことと暮らしについて記します

お盆の思い出 - 家系図を作りご先祖様に思いを馳せた話

お盆ですね。今年のお盆は地元(妻と私は地元が同じです)には帰省せず家族4人で自宅を中心に過ごしました。

 

墓参りと大昔の墓石

私は高校を卒業するまではあまり墓参りには積極的では無かったのですが、大学入学後、東京の下宿先から地元に帰省するたびに親と墓参りに行くようになりました。

私の父親が婿入りなこともあり、私の両親、私、妻、そして子どもたちは母方のご先祖様が眠る墓にいずれ入ることになります。私の祖父母が今の実家に移り住むまでご先祖様は代々農家を営んでおり、お墓も実家から車で30-40分のその地域にあります。脱サラならぬ脱農ですね。祖父が存命中にメインの墓石を新しくしたのですが、中には古い墓石もいくつか残されており、そのうちの一つが非常に不鮮明ながら「文政」(1818年から1830年まで)と刻印されていたのがとても気になっていました。

 

祖父が取り寄せた戸籍記録


私が大学の夏休みで帰省していたある日、まだ元気だった祖父がこんな古い記録を何枚も見せてくれました。

f:id:may-papa-ik:20210814224930j:plain

ぼかしを入れています。解読は難しかったですが、字は鮮明です。


どうも万単位のお金をかけて祖父の地元の市役所から取り寄せたもののようで、祖父(母方=私の苗字)の家系の戸籍記録を遡れるだけ遡って全部取り寄せたみたいです。わざわざこのような資料を集めて孫の私に見せた真意はわかりませんが、私が高校生になったあたりからたびたびご先祖様のこと、家のこと、地域のこと、しきたりのこと等を私に教えてくれるようになったので、「いずれこの家系をよろしく頼むよ」という想いが祖父なりにあったのだと推察します。

 

家系図をつくる

で、この資料なんですけど、めちゃめちゃ面白いんです。大学で古文書を読み解く講義を受けたことが多少生きました。解読が難しくてすべては読み解けなかったのですが、何とか記録されている情報をもとに家系図を作成しました。

f:id:may-papa-ik:20210814225451p:plain

名前は一部空欄に、また祖父の兄妹は削除しています。

ここからわかること、推測できることがいくつもあって、

  • 6代前(A/Bさんの両親の名前)まで記録があった
  • 記録がある限りは皆同じ場所に住んでいた。
  • 出年と没年の記録は5代前(A/Bさん)まで。6代前は不明だが次代とのギャップが30年として、1800年ごろの生まれ、1800年代後半の没と推定。⇒冒頭の文政(1818年から1830年まで)の墓石はもう1,2世代前の方のものか。
  • A/Bさんとの間に長男(源太郎さん)が生まれているが、記録には「前戸主」とあり、次男のCさんが家を継いでいる。源太郎さんの出没年は不明。
  • Cさんはその母親のBさんが41歳の時に生まれている。

当初、源太郎さんが早死や病などで家を継げない事情から、その両親が世継ぎのために無理をして高齢出産に踏み切ったのかなと推察していました。ただ、ざっとネットで調べてみると明治や大正時代は一般に高齢出産が多かったという考察があったので(ソースの正しさまで調べる時間がありませんでしたのでリンクは張りません)次男Cさんの誕生が世継ぎのためと推察するのは早計だったようです。

 

また、曾祖父も次男として家を継いでいるようで、よく記録を読んでみると長男(曾祖父の兄)は大正末期に20代半ばで亡くなっていました。無くなったのが関東大震災の2年後で、またこの地域は被災地から若干離れた場所にあったので、(特に戦争もなかったですし)事故か病気なのでしょう。上記の源太郎さんの場合も、田舎の農家の長男が幕末動乱や戊辰戦争に巻き込まれることは考えにくいので、別の事情があったのでしょう。

 

いのちをつなぐ

いまこうして私が生きているということは、ご先祖様が代々いのちをつないできてくれたおかげであり、地球誕生以来何億年にもわたって継続してきた生命の営みの結果です。結果だけ考えると当然といえば当然なのですが、お墓に眠るご先祖様たちについての生の記録に触れ家系図という形でまとめてみると、私がいまここにいること、そして子どもたちへと世代が引き継がれていくことが、とても大切で尊いものに感じます。隕石墜落を乗り越え種のボトルネックを乗り越え戦国時代を乗り越え世界大戦を乗り越え、その結果私がいまここにいるわけです。終戦時、祖父はまだ中学生で徴兵されず、また空襲された地域からは離れた場所にいました。文政と刻印された墓石は、200年もの間、目まぐるしく変わるこの国の姿を常に静かに見守ってきたんですね。

 

以前は帰省するたびに、墓の管理は将来どうするのか、という話題になりました。私の両親が他界した場合、車で4時間離れた場所に住む私と妻が管理することになり、私と妻が他界すれば息子と娘が管理することになります。まあ今でも3月と8月にしか墓参りに入っていないので、年に数回帰省する機会を作れば今のところはなんとかなりそうなんですが。将来息子たちがどうするかはお任せしますが、少なくともこの戸籍記録と家系図については子どもたちにも語り継いでいきたいですね。「家を継ぐ」なんていう考えを価値観を押し付ける気はさらさらありませんが、家系図や戸籍記録からご先祖様たちに思いをはせるきっかけを作ってあげたいです。

 

祖父とのお墓参り

ある夏の日、祖父と私の母親と3人で墓参りに行きました。その数年前に新しくしたばかりのメインの墓石にはご先祖様のお名前が刻印されています。祖父が簡単なエピソードを添えて一人一人の名前を読み上げていきます。最後に「これは〇〇さん。△△よ(私の名前)、お前のおじいちゃんだ」と言いました。

 

 

いや、私のおじいちゃんはあなたなのですが。

 

 

まあ「私の母のおじいちゃん」とでも言いたかったのでしょうが、笑いをこらえるのに必死でした。