片付けの本を一冊読みました
年末ですね。コロナ禍の去年を除いて、我が家は夫婦共通の地元に帰省するためこれといった大掃除はしません(その代わり、こまめに各掃除項目を管理しています)。
先日、この本がTwitterで紹介されていたので読んでみました。
[図解]トヨタの片づけ
私の自宅(の仕事部屋)やオフィスのデスクはかなり片付いているほうなのですが、片付けること自体が好きなので思わず買ってしまいました。この中から、自宅の片づけに関連しそうな内容をいくつかピックアップします。
トヨタについてはトヨタ生産方式が有名ですね。私も(自動車産業ではありませんが)仕事で製造業界にいる身でして、何回かトヨタ生産方式について学ぶ機会がありました。
まずはいらないものを処分する
私の実家や、これまでの何回かの引っ越し作業で実感したことですが、そもそも必要のないものが多すぎるんです。この本でも"キレイにそろえるのが、「整理・整頓」ではない"、"モノを持つことは、コストになる"とはっきり書かれています。
マインクラフトの世界でもない限り、与えられたスペース(家でも職場でも)は有限です。スペースが限られている以上、そこに不必要なものを放置しておくメリットはゼロです。不必要なものが無くなると、整頓対象のものが減りスペースに余裕ができその後の作業がとてもやりやすくなります。まずは、いかにモノをキレイに整列・収納することを考えるのではなく、いかにモノを減らせるかを考えるところからスタートします。
いるいらないの判断を明確にする
モノを処分すること、特に長年放置されてきたもの(=何かしらの理由がある)や判断に迷うものを処分するのには勇気(=判断力)がいります。私の場合は「迷ったら処分する」を原則としていますが、以下のような判断基準を設けています。
1. 過去1年間で使用する機会があったか?
2. 上記でNoの場合、次回使用する機会を明確に想像(想定)できるか?
この時点で両方Noの場合は処分します。
3. 明確ではないが「今後使用するかも」程度の場合、その時に本当にこれをまた使用するのか(また新しく調達したりしないのか)?
4. 仮に処分後に再度必要となった場合、容易に調達できるか(費用が高くない、簡単に短納期で入手できる)?
判断に迷った場合、高額でない、すぐに手に入るモノであれば次回必要となった場合でもまた調達すればよいという考えで処分します。ある程度高額であったり入手性が限られているモノについては、代替品が家に無い場合は処分しないほうが良さそうですね。
職場でも自宅でも、こんな感じでばっさばっさとモノを処分します。処分方法については、買い手がすぐつきそうなものはメルカリ、人に譲れそうなモノは譲る、その他は捨てる、くらいです。「メルカリで売れるかもしれないけれど時間がかかりそう」なモノについては人に譲ることが多いです。売れるまで放置(梱包材もキープ)しなくてはならず、家からモノが減りませんので。
モノの置き場は、「人の動き」で決める
いわゆる動線ですね。極端な例ですが、インスタントコーヒーを飲むのに、コーヒー豆・カップ・ケトルがそれぞればらばらで遠い場所にあったらお話にならないですね。一軒家で生活空間が主に一階の場合、必要なモノが二階にあるというだけで動くのが面倒くさくなり(特に小さい子どもがいる場合)、諦めてしまうこともあります。
あるメインの作業(コーヒーを飲む)に対して、付随する作業(カップを準備する、お湯を沸かす、コーヒー豆を入れる)がすべて限られた空間内で完結するようにモノを配置します。
例えば我が家の洗濯の場合、メインの作業(=洗濯)に対して付随作業にかかわるモノ(=洗濯かご、洗剤類、衣類乾燥機、浴室内乾燥用のハンガー類、衣類保管用のカゴ、何かあった時用に参照する説明書類)がすべて洗面所内にあります。洗濯という作業がすべて洗面所内で完結します(あんまり自慢するような内容でもない気がしてきましたが…)。
あと、我が家では至る所にハサミがある気がします(キッチン、洗面所、2階仕事部屋、玄関…)。ハサミのために場所を移動するの、何気に面倒ですよね。
これらはあくまでも例で、日々の生活の中で「この作業のためになんでこんなに移動しているんだ」と気が付けられたら、改善のチャンスですね。特に小さい子どもがいると「単なる移動」がものすごいハードルの高い行動になることがありますから。
線を一本引く
実際に線を引く必要はありませんが、何もない空間と何かを置く空間をちゃんと区別する、ということです。デスクやキッチンやキッチンカウンターがイメージしやすいです。空いている空間に何でもかんでもモノを置いていたら、資料を広げたり出来上がった料理を置いたりといったことができなくなります。そこに空間が広がっていることで開放感もあります。何もない空間を維持することも重要な作業です。
その他参考になりそうなこと
「いらないもの」探しは壁ぎわから
確かに、必要無いものって家でもオフィスでも壁ぎわに追いやりがちですよね。
「使う頻度」で置き場を決める
これも確かに。毎日使うモノの保管場所のアクセスが悪く、逆に頻繁に出し入れしないものが良いアクセスの場所に保管されているのはもったいないですね。
モノの定位置を決める
「リモコンどこだっけ?」とならないように。一つ決まった場所ではなくても「ここかここかこの場所のどこかにはある」くらいの定位置数か所は決めておくとモノを探す手間が省けます。
大掃除をする予定の人もそうでない人も、すっきりおかたづけをして気持ちよくいい年を迎えられるといいですね。
前職の先輩で片付けや整理整頓だけは非常に尊敬できる方がいらっしゃったのですが「モノを探すという行為は何も生み出さない時間だから最小化すべき」とおっしゃっていたのは今でも覚えています。独自のお言葉かどうかは知りません。